1. RMOとは何か 

RMOとは地域運営組織(Region Management Organization )を意味します。
その定義を総務省は「地域の生活や暮らしを守るため、地域で暮らす人々が中心になって形成され、地域内のさまざまな関係主体が定めた地域経営の指針に基づき、地域課題の解決に向けた取り組みを持続的に実践する組織」としています。
組織としての最大の特徴は、地域内で従来からある「互助」の精神を活かしつつ、高齢化や担い手不足を補うために、多様な主体が参画して、日々の暮らしを守るため地域経営を行う組織であるということです。このため、新しい公共、従来型コミュニティに替わる新組織、地域の繋がりの再構築を目指す組織、多様な主体の参画を前提とした共助を発揮する組織などと紹介されることもあります。
RMO(地域運営組織)誕生の背景には、中山間地域における人口減少や高齢化の進展があります。その結果として、中山間地域では、農林漁業や商工業の衰退、医療機関の縮小、公共交通機関の廃止、公共施設の閉鎖、小中学校の統廃合などの問題が顕在化してきました。このような広域的かつ構造的な地域課題に対して、地域住民、集落、行政区の対応だけで解決を図るには限界があります。
当然の帰結として、さらに集落の疲弊は深まり、地域生活レベルの課題も多発していきます。空き家の増加、耕作放棄地の拡大、鳥獣害の深刻化、防災への対応などです。自治会は元来協議機能を有するにとどまる組織ですから、複数の集落や行政区が一体になり、課題解決の実行機能が発揮できる地域経営(マネジメント)が求められるようになりました。

【総務省の定義】

地域運営組織(Region Management Organization )とは
「地域の生活や暮らしを守るため、地域で暮らす人々が中心になって形成され、地域内のさまざまな関係主体が定めた地域経営の指針に基づき、地域課題の解決に向けた取り組みを持続的に実践する組織」

2.農村型RMOとは何か

農村型RMOとは農村型地域運営組織のことで、さきに述べてきたRMOを「一般RMO」として位置づけ、農用地保全や農業集落の維持を基軸とする農林水産省が仕掛けている新たなRMOをいいます。農林水産省の定義では、「複数の集落の機能を補完して、農用地保全活動や農業を核とした経済活動と併せて、生活支援等地域コミュニティの維持に資する取組を行う組織」としています。同省は、中山間地域においてこそ農村RMOの必要性が高まっているとしています。
一般RMOは、地域で暮らす人々が中心としながらも、地域内のさまざまな関係主体の参画を促し、暮らしの場のさまざまな地域課題の解決のために、地域経営の指針をもとに持続的な支援を行います。これに対して、農村型RMOは、一般RMOにはない「農業集落における農業生産や農地保全に関する活動」に主として取り組み、集落機能を補完する機能を発揮することに最大の特徴があります。
農村型RMOは農用地保全を基軸として、地域資源活用、生活支援を加えた3分野の活動を展開する組織となります。このため、一般RMOの基礎的活動(広報・研修・イベント開催など)は希薄になりますから、農村型MOと一般RMOが共存し、互いに補完し合えるような地域づくりが理想的といえます。なお、両RMOは、下に示すような地域マネジメントを展開することにおいて共通しています。

【農林水産省の定義】

農村型地域運営組織とは
「複数の集落の機能を補完して、農用地保全活動や農業を核とした経済活動と併せて、生活支援等地域コミュニティの維持に資する取組を行う組織」

地域マネジメントの定義
その地域の資源・資産、地域経済を何らかの外的・内的機器に対して防衛し持続可能なものにしていく、さらに発展させるために地域資源や共同性を確保するためのマネジメント。

視察受け入れについて

料 金:30,000円(講師)

資料代:一人2,000円

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